Concepts

本書では、KAMONOHASHIを使用する前の読者を対象として、KAMONOHASHIのなかで登場する概念や用語について解説し、 読者がスムーズにKAMONOHASHIを使用開始できるようにすることを目的としています。

環境構成

KAMONOHASHIはローカル環境、外部サービスの環境と連携して利用します。

  説明
ローカル環境 開発者自身が作業する環境です。NVIDIA GPUを搭載したマシンも使用することが可能です。モデルのソースコード、データ、実行コマンドなどを用意します。
外部サービス環境 GitやDockerなど、外部のサービスです。KAMONOHASHIには含まれません。個別に用意が必要です。

構成概念図

テナントとは

テナントはKAMONOHASHIの管理単位です。テナント毎に、ユーザの管理、クォータ(リソースの使用量制限)の設定が行えます。
テナントには、Gitリポジトリ、Docker Registryおよびオブジェクトストレージが関連付けられ、それぞれ複数のテナント間で共有可能です。 Gitリポジトリ、Docker Registryは1テナントに複数登録することができます。

初期状態では、「Sandbox」という名前のテナントが既定で用意されています。

テナント概念(図3-1)

ノードとは

ノードは、KAMONOHASHIに管理される物理的あるいは仮想的な計算用コンピュータを指します。 KAMONOHASHI自体を構成する管理サーバ群は含まれません。

ノード概念

ロールとは

ユーザにロールを付与することで、操作可能な機能を制御できます。 一人のユーザには複数のロールを関連付けられます。

ロールは大きく以下の2種類に大別されます。

  • システムロール
    • テナントを横断する、システム全体に関連した情報を取り扱うためのロール
    • 既定では全てのシステム管理権限がある「Adminロール」が使用可能
  • テナントロール
    • 特定のテナント内に限定された情報を扱うためのロール
    • 所属するテナントごとに、ユーザに付与するテナントロールを指定する
      • 例えば、同一のユーザに対し、AテナントにはManagerロールを付与し、BテナントにはUserロールとResercherロールを付与する、など
    • 既定では以下の3種類のテナントロールが使用できる
ロール 説明
User データの追加・削除、およびデータセットの作成・変更を行う権限を持つ。
Researcher 学習の実行、結果の評価を行う権限を持つ。
Manager そのテナント内で使用する計算リソースや権限の管理を行う権限を持つ。